The Chief
クラックやってるんだから、マルチに行こう。
せっかくなのでチーフの頂上に立つルートを選ぼう。
akkymも行ったことないルートで行こう、、、
などの条件を満たすとなると、結果的に継続登攀となりました。構成は以下:
- 前半: Snake (5.9) 6P
- 繋ぎ①: Karen's Math (5.10a) 1P
- 繋ぎ②:Memorial Crack (5.9) 1P
- 後半: The Ultimate Everything (5.10a) 10P
※ルート図はコレ↓。赤が登り。青が歩き。★は各ルートの終了点。(クリックすると拡大します)
合計18ピッチ。1ピッチ30分としたら9時間が目安。私の体力持つかなー。
私の最高はHa Ling Peakの21ピッチだけど、これはボルトルートだし、2ピッチずつ繋げたので
実質10ピッチほど。今回はナチュプロなのでどうなるでしょうか?
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午前7時ゴー・アップ。
まだ日陰なので長袖で十分なほど快適な気温。
上から見るとこんな感じ。駐車場とハイウェイがすぐソコ。(↓)
あまり記憶も写真もないまま、順調に進み、Snake 終了は10時。
当初、繋ぎは、"Memorial Crack"1本の予定が、
1本余分に登ってしまい、結果、"Karen Math" から"Memorial Crack" へと、
繋ぎは2ピッチとなりました。(11時終了)
メモリアル・テラスにて(↓)
ここで、登りの前半終了。
そして、後半戦へ、歩いて大トラバース。
スコーミッシュは、ヨセミテと違ってチーフのあちことに木が生い茂っているので、
離れた別の壁に継続登攀する際は、林の中を歩いて移動することになります。
(これがなんとも不思議な感覚だった。)
"Memorial Crack" から林の中をトレールを辿りながら登り、サウスガリーをトラバース。
・・・のはすが、ガリーを渡れない。。。
次のルートの1P目はスラブの海が広がっているらしいが、木が盛り盛りでそんな気配なし。
はて、もう少し上からトラバースかな?、、、と、ガリーを詰めるも、水が流れ出し、ドロドロ。。。
エプロンから、Echelon Wall への継続はポピュラーなので、トレイルは明瞭なはず。
ウロウロと探すと、ありました!サウスガリーを降りるためのフィックスが!
なんと!.....下降するらしい。。。そんなこと思いもせず、上ばっかり見上げておりました。
というわけで、フィックスを3本ほど降りてからトラバースすると、
トポに書いてある通りの風景が広がっておりました。(下降するってことも書いといて欲しい)
後半戦の"Ultimate Everything"の取り付き到着が、ちょうど12時。
1時間のロスで済んでよかったー。最悪、敗退かと思ったし。。。
見つけてホッとしたので、さらに1時間ほどのんびり昼食休憩をして、後半戦に備えました。
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さて、13時。後半戦の"Ultimate Everything" 開始。
高度も上がって、海も見え始めた(↓)
時間的にも余裕があり、後は登るだけなので、気持ちも楽。
でも、早く登る練習でもあるので、できるだけ早く登りました。
、、、と、思っていたのだけど、4ピッチ目辺りから、後続パーティの姿が。
追いつかれたら面倒なので、さらにスピードアップ!(自分なりに)
しかし、どんどん距離が縮まってきて、焦る焦る。
akkym 「今まで抜くことはあっても、抜かれることなんてなかったぞ!お前、遅すぎや!」
私。「いや、向こうが早すぎなんでしょ。」 (内心:これ以上早く登れるか!ボケ!)
というやり取りを何度かしているうちに、最後のピッチで追いつかれてしまった!!
たまたま撮れた追いつかれる直前の写真が下の2枚。
①これは、彼らはまだ取り付きで楽しそうに話をしているところ。
②私が1ムーブ起こしている間に、もう背後に迫ってきてました。。。早っ!その後、同時ゴール。
あーあ、追いつかれちゃった。
とガッカリしてたら、、最後のピッチにはまだ2パーティいて、いずれにしても順番待ち。
ここで時間を見たら、予定よりだいぶ早い16時!
あの早いパーティに押されて、9ピッチを3時間で来てしまった。(1ピッチ20分!)
あと1ピッチだし、もうほぼ終わり。のんびり順番待ちをしながら休憩。
実はこの最終ピッチは、10bなのだけど、バリエーションで5.11b (またはA0) のルートがあり、
後続の早いパーティはさっさとそっちへ抜けていった。
ほほぅ。それもアリか。
ということで、私たちもそっちへ続くことに。
5.11bの核心って、どんなんかなー、とドキドキしてたら、なんとスラブでした。(°_°) ちーん。
ということで、私はA0。
しかも、スリングをアブミにして、次のヌンチャクを掴むという本格的(?)なA0。
久々にこんなんしたなー(笑)。
5.11bのスラブとなると、結構立ってます。。。
というわけで、17時半、セカンドピークにトップアウト。
ブラック・タスクもはっきり見えました☆
タイムトライアルは、道迷いや順番待ちやもあって無駄は色々あったけど、
登攀時間自体は、予想以上に短かったし、体の疲労も腕のパンプも無し。意外と楽勝か?
....と思ってたら甘かった。
一番の核心は、トップからの下山路でした~。
下山路はハイキングコースになってて、ハイカーっていうか観光客で大混雑。
その人混みを掻き分けつつ、しっかり整備された階段を歩いて降りると、もう足がガクガク、、、
最後は、足を引きずるようにフラフラと歩きながら、ようやく駐車場到着が19時。
はーーーー!!あそこまで登って、歩いて降りてきたのかーーー!!
芝生にゴローンと寝転んで、登って来た大きな壁を下から見上げる至福の瞬間。
登りは、技術的にも体力的にも、まだまだ行けるな、うんうん。
と少し自信になった継続登攀でありました。
しかし、上まで上がると下りがキツイので、次はラッペルで降りるようなルートがいいかな。
そして、最後はいつものパブで乾杯して長い1日が終了。
こういう充実した1日が過ごせるのは一生に何度もないんだろうな、とは思うけど、
そんな貴重な1日が、特別ではなく、気軽にできるというこの日常こそが、
とても贅沢で、有難く、そして幸せなことなんだと思いました。
未熟な私に、いつも辛抱強く付き合ってくれるパートナーに感謝☆
2019年10月
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