激流!鳳来の鉄砲水!

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雨でトンボ返りになった時に、「私が今まで行った鳳来の中で、最悪やったわ!」

と思ったけど、甘かった...

 

8月13日のお盆のまっただ中、ワースト記録を更新する鳳来に行ってきました。

 

※長いです。

  お時間のある方だけ、「続きを読む」へお進みください。(↓)

 

 

 

 

お盆に関西へ帰省するついでに、鳳来へ立ち寄りました。

 

予報は、弱雨。

駐車場に着いたら、売店のおっちゃんに、「昼から天気良くなるよー」と言われて、

気分は上々で鬼へ上がりました。

 

岩場に着いたら、やっぱり曇りがちで今にも雨が降りそうな様子。

濡れないように、荷物はハイカラへ置いて、ステロイドにヌンチャク掛け。

雨が降った時のために、終了点にいつもは掛けないお助けヌンチャクをセット。

 

そして、ハイカラに戻った瞬間、辺りは暗くなって、バケツをひっくり返したような大雨。

さらに暗くなって、もうヘッデンなしでは見えないくらい真っ暗。。。。

これって、もしかしてゲリラ豪雨ってやつですか・・・?

 

雨が落ち着いてから、あわててヌンチャク回収。

このときはまだマシで、ステロイドは最後のピンから終了点まではビタビタに濡れていたけど、

お助けヌンチャクにデッドしてなんとか終了点へ。

 

回収後、荷物をまとめていたら、もはやバケツというレベルではなく、

風呂桶をひっくり返したような豪雨が始まり、この中を歩くのはどうかということで、

雨が収まるまで待機。

 

30分ほどで落ち着いたものの、何やらゴウゴウと聞こえる。

沢が増水しているんだろうと思いながら下山開始。

 

そして、メインに到着して、唖然。。。。

いつもは普通に歩いている「桃太郎」の下が、完全に川になってる!!

水量も多く、流れも速いので、渡渉はしない方が無難か。。。

 

というとこで、メインエリアを通って、河原エリアから戻ろうかと行ってみると、

目の前の景色に愕然。。。

ハシゴの下は、まるで滝のようになっていて、濁流が轟音を響かせながら、

渦を巻いてガッカリエリアまで流れていく。雨降ったらここ、こんなことになるの!?

 

落ちたら確実に死ぬ!

 

というわけで、作戦会議。。。

メインのギャラリー席の上からラッペルして、対岸に渡ろうか、と言う話も出たけど、

川の上に落ちるかもしれないし、空中懸垂になるので、リカバーが大変、というわけで却下。

大人しく、「桃太郎」横をいつも通り渡ることに。

流れが速いので、念のためロープを出して渡渉。幸い、浅かったので問題なく通過。

 

雨は止んでいるので、水量もどんどん減っているようで、私たちが作戦会議している間にも

だいぶ落ち着いてきてる様子。

 

写真は、だいぶ落ち着いてきた後の「桃太郎」の前あたり。

(この日に限ってカメラを忘れて、携帯カメラで撮影。akkymはムービー撮りたかった!と

悔やんでおりました。)

 

渡渉後、河原エリアに来たら、水がだいぶ引いている。

私たちがメインエリアから渡ろうとした時は、大きい岩が全部水に浸かっていてとても渡れず。

 

次の渡渉ポイント、みんなが顔を洗う河原まで、そのままロープを繋いで歩く。

って、鳳来の登山道でコンテで歩くなんて!!

akkym と、「こんなこと考えもせんかったわー」と言いながら歩く。

 

渡渉ポイント到着。

朝は水がすっかり枯れてしまってたけど、今は予想どおり川。

 

これも、念のためロープ出して渡渉したけど、「桃太郎」横の川より水位は低く、

流れも弱かったので、写真を撮る余裕もあり。

 

最後の、渡渉(懸念)ポイントは、駐車場すぐ手前。

でも、私たちが到着した頃は、水位もかなり下がったようで、杭やフィックスを伝いながら

普通に歩けた。普段は、全く気にしなかったけど、この杭は、こういう時のために使うのか。

 

そして、駐車場に近づくにつれ、赤灯が見えて嫌な予感。。。

警察と消防の方が何台かいてました。

水遊びをしていた観光客が戻れなくなり、救助が出ていたようです。ヘリも飛んだとか。

 

駐車場にある車の持ち主が全員戻ってくるまで待っていたとのことでしたが、

「君たちのために来てるわけではない」、と言われてホッとしました。

Nさんがいらっしゃったようで、「あの人たち(←私たちのこと)は救助の必要はない。」と

言ってくれていたようです。

救助要請がない限り、クライマーは自力下山が原則。

そのために救助訓練をし、緊急事態の際の技術を身に付けるように言われてきたのです。

 

がんこに行っておられたご夫婦も、私たちより30分ほど前に戻ってきたらしく、

同じくロープを出してしゃくなげ遊歩道を戻ってきたと。ご無事で何よりでした。

 

しかし、今回はロープがあったから何とかなったものの、ロープを持たないハイカーがもし居たら、

完全に帰れなくなっていたと思います。

ロープ1本とそれを使う技術があるだけで安心感が全然違うと実感しました。

(ちなみに、スリング2本、ビレイ・ディバイス3個、ヌンチャク多数持ってました。)

 

また、鉄砲水は一気に起こるけど、その後雨が止めば引くのも早い、ということもわかりました。

時間にもよりますが、日が沈むまでに時間があるようなら、水量が引くまで待つのが、

賢明な判断かもしれません。

 

今回は、何事もなく、濡れただけで終わってよかったですが、

これを経験として、ゲリラ豪雨が来たら、早めの下山を心がけようと思いました。

 

そして、常に冷静で的確な判断をしてくれる夫に感謝します。

いつもありがとう。

 

 

 

しかし、今年の夏の鳳来は、色んな意味で厳しいなー。。。。

さすがに、心が折れそうです。。。

 

 

コメント(2)

本当に凄かったんですね。
無事に下山できたようで安心しました。
自然はいつも偉大ですが寛容でないときもあることを改めて認識させられました。自分も引き締めて山に向かいます。


しかし、それでも鳳来がやめられないのは何かがそこにあるからなんでしょうねぇ。
クライマーはマゾですから。笑

私の文章力ではあまり伝わらないと思うけど、本当に凄かったよー。
これを求めて鳳来に通っている訳では全くないので、今回の体験と鳳来に行くことは、全く結びつかないし、私はマゾではないのだけど。でもスポーツクライミングとは言え、自然の岩場に足を向ける以上、山の知識がないと入ってはいけないんだな、と思いました。

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