2011年1月アーカイブ

大雪&雪崩

先の記事で、ロッキーはラニーニャ年なのに小雪と書きましたが、その後大雪になりました。主要ハイウェイであるトランスカナダ(ハイウェイ1)は、アバランチリスクがあまりに高く、コントロールしきれないために、1週間も閉鎖するという前代未聞の事態が生じていました。

 

↓ 写真はRevelstoke Times Reviewから引用したものです。サイズ4.5の雪崩がハイウェイを横断したようです。

avalanche.jpg

 

サイズ3ではトラックや小さな建物が破壊される、サイズ4では、車や大きな建物、4haほどの森林が破壊される、サイズ5ではひとつの村が吹き飛ぶという定義からすると、相当に破壊的なイベントでした。

私からすると自然撹乱ですよと言いたいところですが、やはりここまでになると災害に思えてきます。

ちなみに、その後はフェーン現象で気温が+15℃まで上がり、真冬とは思えないほどに暖かかったかと思えば、数日後には-37℃になりました。

なんだか、もうめちゃくちゃで、何が温暖化で小雪なのか、よくわかりません・・・。

 

ロッキーの山火事論文

カナディアンロッキーでの山火事に関する論文がJournal of Vegetation Scienceより出版されました。ここでは、自然撹乱としての山火事の発生規模の変動が景観レベルでの森林パッチ構造の異質性にどのように関連しているのかについて、論じています。

ところで、山火事関連では、もうひとつ論文が近々出る予定です。そこで論じていること(昨年度の生態学会での発表内容)に基づくと、今年はラニーニャなので、カナディアンロッキーは冬の間は多雪で春の消雪が遅れ、夏の山火事シーズンが短縮し、山火事は起こりにくいといったシナリオが予想されます。しかし、今年のカナディアンロッキーは、超低温ですが少雪といった感じで、どうなるのでしょうか?このままでは雪解が早いのではと思ってしいします。なかなかに理屈通りにはならないですかね。

ちなみに、最近のカナディアンロッキーにおけるFire ratingは、当たり前ですがlowです。

 

Canada_00218.jpg 

 

写真は、-30℃だった日のカナディアンロッキーです。雪は十分に積もっているように見えますが、とても少なく、雪の中はスカスカでした。

 

研究にまつわる写真

  • Canada_00218.jpg