2012年6月アーカイブ

カナダ再訪

今年もまた、山火事研究のためにカナダにやってきました。1年間住んだ町は変わらずの美しいロッキー山脈に囲まれ、懐かしさを覚えることもなく、いつも通りに短い夏を迎えつつあります。まだまだ緑の淡いポプラの葉が、冬が過ぎたばかりであることを感じさせます。

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夏至が過ぎたばかりなので、夜は23時前まで明るく、野外調査にはぴったり?のシーズンです。

そういえば、去年の今頃は、夕方までは研究、夜は趣味のクライミングかエコシステムマネジメントの教科書執筆をひたすらしていました。前者はやり過ぎで体がボロボロ、後者はもうすぐ発売の予定です。




気候変動と森林管理

野外実習から飛んで帰って、すぐに成田に向かいました。2週間前に乗った東京―パリ便に再び乗って、TGVに乗り、古城で有名なフランス・ロワール地方のトゥールへと着くと、意外にもまだまだ寒かったです(写真は城ではなく教会です)。

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トゥールでは、IUFRO(国際森林研究機構)の枠組みにおける気候変動に関する会議に参加しました。気候変動に伴い、自然撹乱がどのように変化し、森林生態系にどのような影響を与えるのかについての研究を報告しました。

今回の会議はEUがバックアップするものなので、ヨーロッパ人が大半でしたが、北米や豪州からの参加者もそれなりにいました。一方で、オーストラリアから来た中国系の大学教員1名を除くと、アジア人は私一人でした。そのため、認識されやすいようで、学会中は多くの人と話すことができました。

欧州でも、複数の研究機関が参加して、気候変動による森林生態系への影響評価や将来予測に関する研究が進行しており、それらのうちのいくつかはすでに露出の高いジャーナルにて出版されているようです。われわれ日本人ももっと統合的な成果を出す必要性、国際的な枠組みで存在感を示す必要性を強く感じました。

研究にまつわる写真

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