2年ぶりに、知床を訪問しました。
まずは、初めて羅臼岳に登りました。途中まではどこになにがあるのか、道がどう曲がるのかすら覚えているのですが、頂上に行ったことがありませんでした。国有林を含む全体を眺望するのと、前回の調査箇所より高標高の植生がどうなっているのかを見てきました。
そして、下山では、前回の追加調査をしながら降りたので、とても時間がかかり、もっとも低標高の調査地にたどり着いたころには薄暗くなりはじめていました。なんとか、一気に作業を終わらせようとしたところ・・・案の状ヒグマ(子熊ですが)に出会い、作業終了。数メートル横でヒグマが食事中なのに作業するのもなんなので、迷った末に翌日に持ち越しとなりました・・・。
今回は、ヒグマには簡単に出会うのにエゾシカにはあまり会いませんでした。もちろんいるにはいるのですが、以前に比べて圧倒的に少ないですね。個体数調整の効果が表れているのでしょうか?
2年前と異なっている点は、知床国立公園内の最大の観光場所である、知床五湖での利用調整が始まっていたことです。ヒグマが多いからと立ち入り禁止にするのではなく、利用者が学んでから立ち入るというのは、日本では画期的かと思います。管理システムや予算など色々と複雑そうですが、今後どのようになるのか興味深いです。
また、ヒグマ出没に関わらず利用できる電気柵付きの木道も完成していました。森林、湖、湿地、草原に囲まれ、知床連山とオホーツク海を望むことができるので、人気があるもの理解できます。いろいろと保護と利用の両面について考えさせられました。
久しぶりに、トラスト地である100平方運動地も見せていただきました。いろいろと調査のアイデアがあるので、末永く研究していきたいです。