以前にサイモンフレーザー大学に在籍していた頃に書き出して、数週間取り組んだものの、その後は執筆が全く進まずに放置していた総説があります。去年、突然にアイデアがひらめき、一気に書き上げて、今年の初めに投稿しました。最初にRevise and Resubmitの評価を受け、9月に再投稿し、その後はすんなりと受理されました。
Mori AS (2011) Ecosystem management based on natural disturbances: Hierarchical context and non-equilibrium paradigm. Journal of Applied Ecology 48: in press.
書いていた時間自体はそれほどではないのですが、なんだかんだで書き出しから受理まで4年ほどかかりました。自然撹乱が、生態系管理のなかでどのように組み込まれるべきか、私の見解を述べたものです。
査読の過程で、レジリアンスについても触れるようにとの指摘があり、その追加に伴って、かなりのボリュームになりました。投稿規定では、Reviewは8000字までとなっているにも関わらず、12000字ほどになってしまいました。結局、10000字まで減らせば掲載可能との連絡を受け、受理に至りました。文意を変えずに、文章を削減することは、かなり難しいと実感しました。簡潔に物事を述べるのって大事ですね。
私自身は攪乱生態学者を標榜しています。この総説が、これまでの概念的な集大成なわけですが、今後はより実践的な研究を展開したいと思います。