現地調査の記録の最近のブログ記事

2014年6月、今年も知床での調査が行われました。

調査の様子は「隊長」のブログでお楽しみください。
http://akkym.net/research/2014/07/post-50.html
http://akkym.net/research/2014/07/post-51.html

知床ツアー2010に参加したメンバーからのコメント、続きます。

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これまでは山を登ることはよくあっても、
ある程度決まった標高帯で、それも基本的には木本植物に注目しながら、
という形が主でした。

なので、今回のように、
各標高帯でプロットを張って、かつ
様々な生物分類群の専門家のみなさんと調査ができたというのは
非常に貴重な体験でした。
いつもより山への理解がずっと深まりました。

また、道々で草木の名前を聞いたり、
地衣の保存の仕方やコケのタイプ分けを教えてもらったりと、
楽しく、勉強になりました。

それから、同じ場所で他の方が一緒にとったデータが
形になるというのは非常に楽しみです。
それを自分もそのデータを利用し、
また自分のデータや解析結果も利用していただけるというのは
うれしいことであります。

個人的にはみなさんがキツイとおっしゃっていた
標高1000m、1200mのプロットよりも
最初の400mプロットが一番きつかったです。

雨が降っておりましたし、調査の勝手も調査メンバーのこともよく分からず、
体力への不安もあったからです。

後半になるほど楽になっていったのは、
天気の回復と調査隊のみなさまのおかげかと思います。

山頂まで行けなかったのが残念でした。
今、当地で手に入れたガイドブックを読んでいて、
(調査中は余裕がなくて読む暇がなかった)
是非また行きたいと思っておる次第です。

池田 あんず

知床ツアー2010に参加したメンバーからのコメント。
続いては、おそらくメンバー最年少の大崩くんです。

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本格的な調査は今回が初めてという私にとって、この知床調査はかなり過酷でした。

サークル(京都大学野生生物研究会)活動で
フィールドにはある程度慣れているつもりでしたが、
そこはやはり、知床!森先生!そして雨! 
己の無力さを痛感しました。

「こ、この藪の中に入っていくのか!?」とか
「歩くの速えぇっ」とか
「休憩少なっ」とか
「雨降ってるけど・・・やっぱ行きますよね、ハイ」とか

最初はいろいろ考えてはいたものの、私も男なので、
女性が頑張っている以上負けられません。
そしてそのうち考えるのもしんどくなり、日程中盤からは無心でしたね。
 
実は私は一点大きな勘違いをしたまま調査に参加していました。
コケ要員は他にもいて、私はそれの手伝いだと思っていたのです。

他の対象分類群はみな複数いるのに、どうやらコケは私一人のようだ
と気付いた時のショックといったら・・・
本当に大丈夫なのだろうかと不安になり、そして今も不安です。
 
そして、「あぁ調査ってこういうものなんだ」と徐々に適応していった
日程終盤のことです。

この日森先生の隣に座った私は、

「植生調査ってこんなに大変なんですねー」

と話しかけてみると、森先生の口から驚愕の事実が!

「普通のはもっと楽っていうか、こんなに過酷なのはあんまりないよ」

なんとっ!相場を知らない私は、
知らず知らずのうちにこんなハードな調査に巻き込まれていたのか・・・
 
しかし私は、もちろん恨んだりなどはしていません。
学部2回生の分際で本格的な調査に同行させていただいて、
こんなに幸せなことなないと思います。

そして、この調査に参加できたことは私の誇りです。
なによりも、私の名前を挙げてくれた大園先生と、
私を信用して調査をまかせてくれた森先生には本当に感謝しています。

調査の邪魔になっていなかったか心配ではありますが、
その分結果はきちんと出したいと思います。

研究室などないので、完全に自宅に引きこもる事になりそうですが、
顕微鏡とピンセットとカミソリを駆使して、
コケの声が聞こえるまで、彼らを見つめ続けるつもりです。
私の大学二回目の夏休みは、知床のコケに捧げます!

大崩貴之

知床ツアー2010に参加したメンバーから、
今回の調査に関するコメントが寄せられています。

順番にご紹介しようと思います。
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今回の調査は、対象生物への高度な専門知識を有するメンバーが集まり、
合同で調査を実施することが出来た点で貴重な機会だったと思っています。
その価値を、得られた知見という側面から位置付ける事は今後の私たちの責任です。

一方で、本研究単独の成果とは別に、私を含めた「学生」にとって、
近接分野の研究者との交流・共同研究の機会を得る事が出来たことは、
今後の自らの研究の方向性を考える上で大きな意義があったことは
間違いの無いところだと思います。

出会うことが出来た皆様の、今後のご活躍を楽しみにしています。

原口 岳

おかげさまで、事故もなく、
この夏の調査が終了しました。

無事で何より。

帰ってからも、
植生班、土壌動物班、菌班、地衣班、
それぞれの作業は続きますが、
とりあえずは、ほっと一息。

関係者のみなさま、
お世話になりました。ありがとうございました。

今日は、調査メンバーで、
標高1,200m付近まで登ったようです。

やっぱり寒かったかな?
1,200mには、どんな植物が生えていたのかな?

帰りを待ってお話を聞こうと思います。

夕方、山から帰り、
温泉に入ってご飯を食べたら、後は寝るだけ・・・

ではなく!

実はその後も、みんな夜遅くまで頑張っているのです。

採取してきた植物の名前を、図鑑を見ながら確定させる
データをパソコンに入力する
採取してきた土の重さを量る
サンプルの処理をする
などなど・・・

さらに、サンプルを実験室に持って帰って、
それからが本番!という人たちもいます。
それぞれ研究の進め方はいろいろです。

そのお話は、また今度。

今日も山での作業は続いています。

私は、京都からの応援です。

ということで、
現場の様子は、後日ご報告します。

今日の午後からは、調査メンバーが少し減ります。
(と書いている私も、前半戦で離脱組です。)

人数が多いうちに、少しでも作業を進めよう!
そんな理由もあって、今日も出発時間は、6時半。

いつものように登山道を歩いていると、
少し先を歩いていたグループが引き返してきました。
登山道付近でクマを目撃したのです。

やはり、知床。
クマには出会ってしまうようです。

ひやっとしましたが、
幸いにも、背中を向けて立ち去った、とのことだったので、
少し時間をあけた後で、前進です。

周囲に気を配りつつ、
今日も作業を続けます。

今日は、何がなんでも高いところを攻めるぞ!ということで、
気合いを入れて、宿舎を6時半に出発しました。

標高1,000m付近まで一気に登ります。

午前中は、標高1,000m付近で、
午後は、標高800m付近での作業でした。

さすが標高が高いだけあって、
午前はみんな震えながら作業をしていました。
(本州の暑さからは想像できないでしょ?)

夕方、山を降りる時に、私たちの目に飛び込んで来たのは、
オホーツク海に沈む夕日です。
本当にきれいでした。

そんな美しい景色に目もくれず、
真剣に岩肌の地位類を採取していたのはThor教授。
本当に地位類が好きなんだなぁ。

調査の様子

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