スウェーデンから

昨年知り合った,スウェーデン農科大学のDr. Lena GustafssonDr. Karin Perhansの2名の研究者が来日しました。LenaはDepartment of Conservation Biologyの教授で,KarinはLenaの教え子で去年に学位を取ったばかりのポスドクです。ちなみに、KarinのフィアンセのJohanも一緒に来ました。日本の森林,特にスウェーデンと植物相の似ている北海道の森林に興味があるとのことで,私が現在始めている知床での調査に参加してもらいました。 

今回の来日では,招聘予算を取ろうといくつかの国際共同研究に申請したのですが,ことごとく駄目でした。それにも関らず,自前の予算で来日し,北海道の調査にご協力を頂きました。さらには,本学GCOEプログラムの授業であるGCOE Forumにて講義をして頂きました。 

 

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そして北海道では,知床財団の知床ゼミ,北海道大学での北方森林研究会でも講演をして頂きました(北大での講演では北大GCOEから北海道内の旅費補助を頂きました。ありがとうございました)。

お二人とも事前に,どのようなテーマでどのようなレベルの講演をすれば良いかと相談頂き,とても良い講義をして頂きました。さらには,今回日本でする3回の講演すべてを同じ内容・スライドを使いまわすのではなく,聴衆の興味に合わせて毎回修正までしてくれました。知床でのセミナーでは,ヒグマの生息密度の高い場所だから,スウェーデンにおけるヒグマ管理の話をしようと,わざわざ朝の6時からスライドの修正をしてくれました。その熱心さと誠実さに非常に感銘を受けました。 

 

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今回の知床調査には,私に加えて,京都大学・北海道大学・広島大学から様々な研究者の方にご参加いただきました。本学からも,博士課程の学生3名が参加しました。知床財団のスタッフの方にもフィールドに帯同頂きました。皆様,お疲れさまでした。 

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今回,実際に知床で予備調査を行うことができたので,今後の具体的な調査計画が見えてきました。天然林ならではのエレメントに関連した生物多様性評価を行おうと思っています。

 

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Lenaたちに調査に参加してもらえたのも大きな収穫でしたが,学生の方々が積極的に調査,種同定,データ入力まで行ってくれたのが良かったです。今回参加した3名の学生の方々の強い自主性に感銘を受けました。

 

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そして,もう一つ大きな収穫だったのは,なかなか日本で研究していると外国人研究者と触れ合う機会が学生にはありません。その中で,1週間もの間,外国人研究者と調査や寝食をともにすることで,英語でコミュニケーションを取ることに少しは慣れたようです。学生の方々には本当に貴重な機会だったと思います。この点でも,Lenaたちに本当に感謝しています。思いがけず良い実習になりました。単位が出ないことが残念です・・・。 

 

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